Hozoin-ryu sojutsu, the art of the spear

未来へつなぐ取り組み

後進を育てる
こども槍術教室(文化庁)

次代を担う子どもたち(小学校1年生~高校3年生)を対象とした「こども槍術教室」(文化庁伝統文化親子教室事業)を毎年、開催しています。我が国を代表する奈良発祥の古武道 宝蔵院流槍術を学んでいただき、当流と古武道への理解を深めていただく取り組みです。伝統の技と心を次の世代に伝えていくことは、流儀にとってとても大切な活動です。

槍教室に参加されたメンバーで集合写真(父兄含む)

道具の修繕
心を込めて道具を大切に!!

稽古には道具の手入れが欠かせません。特に「稽古槍」は破損が少なからず発生するため、丁寧な扱いを心掛けることが重要です。定期的に修繕会を開き、皆で破損した稽古槍の修繕方法を学びながら、力を合わせて一つ一つ大切に直していきます。仲間とともに、道具を大切にする心を育んでいます。良く手入れされた槍は、稽古のモチベーションアップにもつながります。


自然と共に
50年100年後のために遺す

稽古の中心となる稽古槍の材料を確保するため、植樹活動を行っています。私たちが植えているのは、貴重な「葉長樫(ハナガガシ)」です。かつて、槍柄材として江戸幕府将軍家に直納されていたのは、優れた堅さと弾力性を持ち、真っ直ぐ20m以上に成長する天草の葉長樫という種類でした。現在では九州のごく一部を残してしか現存しておらず、希少種となっています。私たちは、そのどんぐりを採取して苗木から育て、50年100年後を見据えて、かつての最高ブランド(本物)の稽古槍を復活させようとしています。また、これらの活動を通して自然と共存し、環境も大切にする。それが伝統と共に、未来の子どもたちに遺していく財産だと思います。